当院では犬と猫の呼吸器研究会(VeRMS)に所属し日々呼吸器疾患に対する研鑽を行っております。呼吸器疾患に対する診療に関しては以下のような手順により行います。
基本的には一次検査見つからない異常を二次検査で見つける形になります。
二次検査に関しては全身麻酔下での検査になりますので一次検査も含めて麻酔前の検査で麻酔に耐えられる状態であることを確認してから行います。
一次検査:侵襲性のない
検査等
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1.既往歴も含めた問診
飼い主様から、当院に来るまでの状態と飼い主様立会いの元、実際に触診、聴診などを行います。
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2.一般身体検査
飼い主様立会いの元、実際に触診、聴診などを行います。
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3.血液検査
基礎疾患や他の疾患が考えられる場合に検査を行います。
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4.血液ガス検査
動脈血での酸素や二酸化炭素の量を測定し適切な酸素供給と二酸化炭素の排泄が行われているかを確認します。
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5.レントゲン検査および
レントゲン透視検査超音波検査だけでは測れない肺や心臓の状態を確認するためにレントゲン検査を行います。
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6.超音波検査
腹部・頸部・頭部などに病気の原因が予測され、検査の必要がある場合にエコー検査を行います。
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7.循環器検査
呼吸器に異常がみられている場合でも、他に病気が合併していないかを心臓エコー検査、血圧、心電図、パルスオキシメトリーなどの検査で確認します。
二次検査:呼吸器科による侵襲性のある検査
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1.気管支鏡検査
喉頭から気管支までを細い内視鏡にて確認します。
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2.鼻鏡検査
必要がある場合は咽喉頭及び鼻腔内を軟性および硬性鏡にて確認します。
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3.ブラシ生検
病変部にある細菌や組織をブラシで採材をします。
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4.BAL
肺胞内に液体を入れ回収することで異常な細胞等が増加していないか確認します。